システムエンジニアとして開発に携わる技術力があれば、多種多様な分野でその開発力を発揮できる。医療や介護の分野でも、IT技術を持ったエンジニアが求められているのだ。例えば言語障がいを抱えている障がい者の生活の質を向上したり、リハビリに役立つシステムの開発に関わることができる。言葉を自由に使えない障がいがあると、現代社会では生活に多くの不便が生じるだろう。このような障がい者が抱えている言葉の不自由さをカバーするため、システムエンジニアは培ってきた開発力を活かせる。
医療や介護の分野で技術開発の仕事をする場合には、障がい者への配慮ができる適性が必要だ。健常者からは、障がいを持つ人たちがどのような事情や気持ちを抱えているかを理解することは難しい。そのため、健常者側から積極的に障がい者に対する配慮を行わないと、彼らとの信頼関係にも問題が生じる。障がい者の立場に立って、どのようなものを開発すればいいのか自ら考えて分析できるエンジニアは、医療や介護の方面の仕事に適正が認められるだろう。
多くのエンジニアは、医療や介護の分野の仕事に関わって初めて、この仕事の難しさを実感することになる。仕事を通じて言語障がい者に対する現代社会が抱える現状や課題も見えてきて、エンジニアにとって仕事や人生の大きな転機になる場合も少なくない。挑戦してみると意外と医療や介護の仕事に適正が見つかる場合もあり、チャンスがあればその分野の仕事に関わってみる意味は大きい。